乳がん治療と仕事とわたし

人生100年時代のちょうど折り返し地点、50歳で乳がんになりました。

右乳房切除術+センチネルリンパ節生検

いよいよ手術のの日。8時半からだけど、6時ごろに起きてゴロゴロ。顔を洗って歯磨きして、7時ごろに看護師さんがいつも飲んでいるお薬を届けに来てくれて、テレビ見て。いつも見てる朝のNHKニュース。落ち着く~。

8時前には娘が来てくれて、頼んでおいた時計や追加の本をもらった。いつも通りにしててくれて嬉しかった。

部屋に戻って手術着に着替えた。そして弾性ストッキング、かなりキツイ!普段着圧ソックスを履くこともあるけど、それの比じゃない!朝からこんなに格闘するとは!これは、手術中や手術後に血栓ができるのを防ぐ効果があるらしい。

主治医が迎えに来てくださり、歩いて手術室へ向かう。途中で娘がいて、ハイタッチとバイバイで見送ってくれた。手術中待たせてしまって申し訳ない。ちょうと去年の今頃、母の手術に娘と二人で付き添ったときも、二人でいたのに時間が長く感じて大変だったもん。

先生に「娘への術後の説明は、切ったものを見せながらするんですか?」と聞いてみた。「以前はしてましたけど、今はそういうことはしませんよ~」とのこと。良かった。娘は血がダメなの(汗)

手術室に入る前に消毒、手術用の帽子をかぶり、歩いて手術室へ。色々確認されて、言われるがままに手術台へ。足元から温風が当たってとても温かかった。その後も確認が続く。手術室は思ったより広くて人が多かった。こんなにたくさんの人がかかわってくださるのね。その、たくさんの先生方がみんな優しくて、テキパキと仕事をしながら目を見て笑顔で話しかけてくださり、不安を減らしてくれた。

プロだ。医療の専門的なスキルだけでなく、不安を和らげるような関わりがどれだけ必要か、患者の立場に立つと痛感した。かっこいい。感動!あ、ダメだ、手術直前なのにいつものくせが。わたしは誇りを持って仕事をしている人が好き。だからキャリアカウンセリングをして仕事好きを増やしたい。お?先生が若手に何かを教えている。研修医???実践って大事だもんね・・・。

手術室に入ってからは緊張しちゃって、何を考えたらいいのかわからず、短い時間なのにいろんなことを考えてた。麻酔が効かなかったらどうしよう~。怖い。

そしていよいよ、酸素マスクが付けられて、「ちょっと苦しいけど、深呼吸してください」と言われ、深呼吸~。「麻酔を入れますので、大きく5回深呼吸してくださいね~」と言われて、効かなかったらどうしよう~~~~~~~と思いつつ1回、2回、3回。大き~~~~~く深呼吸。ちょっともうろうとしてきた。「まだ深呼吸続けてくださいね~」と聞こえてさらに1回、2回、くらいかな?完全に意識がなくなった。

名前を呼ばれて気が付いた。パチっと目が開いた。病室に運ばれてる途中なんだと思うけど、記憶が定かではない。景色はちゃんと見えてるけど、脳の理解がついていってないような感じ。何か話しかけてくださってたような気がするけど、名前を呼ばれたことしか覚えてない。気が付いたら病室についてて、娘が入ってきてくれた。11時くらいだった。何を話したかあんまり覚えてないけど、点滴のところを見て、「痛そう」と言ってたな。それから「1週間くらい入院やって~」と言ってた。手術中心配してくれたんだろうな。一人で来てくれてありがとう。

看護師さんが血圧や体温を測りに来てくれたり、体調を聞きに来てくれたりする。娘にいつまでもいててもらうわけにもいかず、スタバでも行って来たら?と言って、ついでにのど飴を頼んだ。のどが痛くて痛くて、声がかすれてしまう。酸素の管の影響だ。まだ何も食べたり飲んだりできないけど、できるようになったら真っ先にのど飴をなめたいと思った。

娘が戻り、のど飴とこんにゃく畑のゼリーを持ってきてくれた。ナイス♪娘にはそれで帰ってもらった。術後の説明がどんな内容だったのか、詳しくは聞けなかったけど、また先生に聞けばいいか。

それから仰向けで病室の天井を眺める時間が続く。時々看護師さんが様子を見に来てくれる。とにかくのどが痛い!それに、点滴と尿の管とドレーンの管が入っている状態。動けない。ベッド上で体を動かしてもいいですよ、と言われても、動けない。傷口はもっと痛いものだと思ってたけど、それほどでもない。痛み止めが効いてるんだろうと思う。それよりのどの方が痛いくらい。スマホを見ようと手を動かしたら、ナースコールを押してしまったみたい。すみません・・・。

うとうとしては目覚め、うとうとしては目覚めを繰り返していると、看護師さんが点滴を外してくれた。少し動きが楽になった。4時ごろにはお水を飲めるようになった!このときのためにペットボトルに100均で買ったストロー付きのふたを付けておいた♪看護師さんが少しベッドを調節してくれて、上半身を起こした。たったこれだけの動きでも怖かった~~~。管が外れたらどうしようと心配だった。そしてお水がとても美味しかった・・・のどが少し楽になった。

点滴が外れたらスマホを触れるようになった。今日手術だと伝えていたみんなにLINEで連絡。みんな応援ありがとね。

枕元にヘッドフォンを置いておいたので、平井大のニューアルバムをひたすら聴いた。リラックスできた。

夕方にカンテレのニュース。いつも通りが安心する。看護師さんも主治医も、「順調そうですね!」と言ってくれた♪

みんなからのLINEに励まされる。明日は少し動けるみたいだから楽しみ。今日一日はベッドに寝たまま、夜に。この夜中が一番辛かった・・・。手術の痛みが辛いのではなく、腰の痛み。寝返りができないとこうなるのね。管が心配で足を動かすのもゆ~~~~~っくり、横向きなんてなれるはずもなく、腰が痛くて痛くて眠れない。この時、クッションがあればよかったと思った。

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